ワンピースとさかなクンの映画観てきた

 今日『さかなのこ』を観てきたのでそれについて書くついでに先日観た『ONE PIECE FILM RED』(以下『ワンピース』)についても合わせて一言二言書いておこうと思う。

 

 まず『ワンピース』から、観に行った経緯はTwitterで自分がフォローしているにゃるらという人が好評していたからで、自分の感想は以前Twitterにも書いたのだけれど「ウタという登場人物に無理を感じつつもワンピース映画としてうまくまとまった映画だった」という感じだった。新キャラのウタがルフィの幼馴染かつシャンクスの娘で過去にいざこざがあったという設定とウタの歌唱シーンとバトルシーンできっちり90分使ったという印象だった。ネットでの評価は賛否両論らしいが(そりゃあ大方なんでも賛否両論だとは思うけど)バトルシーンは丁寧に作画されており、これまでのワンピース映画のなかでも良く出来ていただろうからウタのキャラ設定と歌唱シーンついての意見が割れてる具合なのだろう。映画体験としてメチャクチャ満足ということはないがワンピース映画としては100点の出来だと感じた。

 

 次に『さかなのこ』について、観に行った経緯はあんまり書きたくないんだけど岡田斗司夫が面白いと言っていたからだ。知らない人のためにざっくり補足しておくと岡田斗司夫はコンテンツ批評版ひろゆきみたいな人間で影響を受けていると公言するのはやや憚られる。そんなオッサンの勧めで映画を観た感想は「ちょっと退屈だけど映画を観るとはこういうことだな」と感じた。映画の内容はさかなクンが魚に興味を持ってからテレビタレントになるまでの(ほぼ)ドキュメンタリーだった。ドキュメンタリーである以上さかなクンがピンチで覚醒してギア5さかなクンになったり覇王色の覇気で敵を圧倒することもなくピンチでは淡々と失敗しながら進んでいく。でも人生ってこういうことなんだろうなあ、何か劇的な方法で局面を打開する妄想を抱いてしまうがそれが現実になることはなく結局今出来ることを少しずつやっていくしかない。その先が成功なのか失敗なのかはサイコロを振るまでわからない。さかなクンは現在成功しているけれど作中ではifのさかなクンが魚好きの近所の気持ち悪いおじさんとして登場する。少し歯車が違えば現実のさかなクンもそうなっていたかもしれない。「好きを追求すれば必ず上手く行く」みたいな脳を震わせ思わず涙を流してしまう麻薬フレーズに頼ってフィクションに引きずり込もうとしないのも良かった。(その方が興行としては成立しそうだけど)総じて視覚で大いに楽しめる映画ではないが各々が現実に帰っていける映画体験としてかなり満足出来た、が他人に勧められる映画かと言われると微妙なので皆さんは映画に逃避することなく現実に帰りましょう。散!